
バス・キャビネットからツィーターに達する機械的振動を防ぐことで、はるかに澄んだ優しい高音域を出すことができます。800シリーズでは、以前より効果的にツィーターへの衝撃を和らげる新しい合成ジェルを採用してきました。それだけに留まらず、ツィーター・アセンブリをチューブから放して後部に取り付けました。これにより外部の干渉を実質的にゼロに抑えることができます。 エンジンが車体に動きの取れない状態で搭載された車を運転していると想像してみてください。今度はそのドライブ体験を楽しんでいると想像してみてください。難しいですね?

アイザック・ニュートン(リンゴ1個ほどの重さとほぼ同じ力の単位はその名に因む)は、すべての作用には、大きさが等しく逆向きの反作用があると論証しました。つまりドライバーのダイヤフラムが振動する時、シャシー上に反作用が起こり、その振動がエンクロージャーの壁を伝達すると、キャビネットによるカラレーションの原因となるのです。
ドライバーを柔軟性(コンプライアンス)を持たせるようにマウントすることで、この振動の伝達度合いを大幅に減少させることができます。インシュレーターに使用する素材が柔らかいほど、より効果的に振動の伝達を低減できます。Bowers & Wilkinsでは、携帯電話のマイクロフォンの振動処理用に使用されるものと同様のゲル素材を広範囲に使用しています。この素材は寸法安定性を失うことなく、ゴムよりもずっと柔らかく作ることができます。またデカップリング(非干渉化)も、高剛性のエンクロージャーと併せて極めて役に立つ方法です。高剛性の壁は低音域で生じる内部圧力による歪みに抵抗でき、その一方で加振力が非干渉化されて、高音域で響く傾向が阻止されるからです。
誰もがすることですが、エンクロージャーの壁をこぶしで軽く叩いてその質を判断しようとする際に注意しなければいけない理由がこれです。デカップリングを用いている場合、ドライバーがエンクロージャーに与える反応はこぶしで叩く「手応え」とは違います。エンクロージャーを、指の関節ではなく手のひらで叩いてみてください。そのほうがより目安となります。
高剛性エンクロージャーとデカップリングの組み合わせの良い例が、Flowport™ 800 Diamondおよび802 Diamondスピーカーにおけるミッドレンジとトゥイーター・ヘッド・アッセンブリーです。ヘッドは、Marlan®(Polylac Holland Bvの登録商標)と呼ばれる非常に硬質の樹脂で造られています。いずれのドライバーもエンクロージャーからデカップリングされ、各エンクロージャー同士もお互いにデカップリングされています。下部のバス・キャビネットにはゲル部品を使っています。
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